二重外交 2013 2 3

 中国は、核開発を進める北朝鮮に関して、
関係各国に対して、冷静な対応を求め、
緊張を高めないように要請しています。
 一方で、尖閣諸島に関しては、
連日、海洋監視船などを派遣し、緊張を高めています。
 これは、典型的な二重外交と言えますが、
なぜ、このように対応が違ってくるのか。
 さて、北朝鮮と日本の違いは何か。
北朝鮮にあって日本にないものは、何か。
それは、弾道ミサイルと核兵器です。
 つまり、中国は、
弾道ミサイルと核兵器がない国は、一人前と認めないのか。
 裏を返せば、中国は、日本に対して、
核武装を勧めているようなものでしょう。
(以上)
 ここまで言えますか。
何が言いたかったのかというと、
中国や北朝鮮のことではなく、日本の外交のことです。
 とかく、日本人は、決まり文句のように、
「軍事力よりも、外交的な努力で解決を図る」と言いますが、
そもそも、日本人は、外交が苦手科目ではないでしょうか。
 外交は、ディベート(論戦)の場です。
しかし、ディベートは苦手であるという人が、
圧倒的多数を占めているのが、日本の現状でしょう。
 会議の場では、何の発言もなく、
ただ、おとなしく座っているだけというが、今の日本人でしょう。
 しかし、欧米では、何も発言しない人は、
「頭が悪い」と思われるだけです。
つまり、頭が悪いから、何も発言できないのだということです。
 これで、日本人は、外交ができるでしょうか。
日本人は、外交を勘違いしています。
 おそらく、日本人が考えている外交とは、
相手のご機嫌を伺うことでしょう。
せいぜい、「御用聞き外交」のレベルだと思います。
あるいは、誰からもよく思われたいという「お嬢様外交」でしょう。
 「えっ、本当か」と思うならば、
テレビでも新聞でも、日本の政治家の外交をチェックしてみてください。
たいてい、「御用聞き外交」か「お嬢様外交」に分類できます。
 これで「外交的な努力で解決を図る」とは、
空想の中にいるか、思考停止の状態に近いでしょう。

脅威の測り方 2012 1 12
 これは、何回か掲載していますが、
大事なことなので、もう一度掲載します。
(福山隆氏と宮本一路氏の著書から引用)
 国家にとって、「脅威」とは、何か。
それは、自然災害という「脅威」もあるでしょうが、
ここでは、「軍事的な脅威」を取り上げます。
 軍事的な脅威というものは、
対象国の「意思(敵意)」と「能力」の積算と言われています。
 日本侵略の「意思(敵意)」があって、
海から、あるいは空から侵攻する「能力」があれば、
それは、「重大な脅威」となります。
 そして、脅威の程度を評価する場合、
「意思」は変動するので、「能力」を基準に分析するのが一般的です。
 しかしながら、日本人は、対象国の「能力」には目をつぶり、
「意思」、特に「敵意」の存在を脅威の第一に考える人が多いのではないでしょうか。
 一般市民のみならず、政治家、官僚ですら、
周辺国に「熱烈歓迎」されると、
それだけで「脅威ではない」と信じ込み、
それによって、国策を誤らせる人が少なからずいます。
(以上、引用)
 聞くところによると、
日本の国防予算は、この10年間、減少を続けたという。
一方、中国の国防予算は、この10年間、どうだったのか。
 こんなところにも、「熱烈歓迎」の効果が出ているのでしょうか。
こうした「熱烈歓迎」の量と回数、そして、その効果を測りたいものです。
 私は、平和ボケしている日本人の目を覚ますために、
「空母 2005 2 17」という文章の中で、
「日本は、将来的に、空母が必要になるでしょう」と書きました。
 もう一度書きますが、
軍事的な脅威の程度を評価する場合、
相手国の「意思」は変動するので、
相手国の「能力」を基準に分析するのが一般的です。





























































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